入園・入学前に知っておこう、「感染症」
1章 主な感染症
インフルエンザ
「2011年、新薬が認可」
インフルエンザは、年によって流行るウイルスの種類が異なります。
2011年には、吸入の薬が新しく認可されました。
「イナビル」と言い、タミフルの吸入版のようなものです。
従来の吸入薬(リレンザ)では1日2回を5日間続ける必要がありましたが、この新薬は1回吸うだけで終わりです。
肺で増殖するインフルエンザウイルスに直接到達できるので、きっちり吸入できれば効率よく効くと考えられます。
吸入ができる年齢の患者さん(5-6歳以上)であれば、おすすめの薬です。
ただし、作用機序がタミフルと同じなので異常行動が起こる可能性も考えられ、タミフル同様使用後48時間はお子さんを観察する必要があります。
流行する時期
冬。最近は春までずれこむ傾向があります。
春先まで油断しないようにしましょう。
病院へ行くタイミング
突然の高熱、倦怠感、筋肉痛・関節痛があれば。
病状観察のポイント
咳、鼻汁は遅れて目立つようになる。ときに嘔吐、下痢が起こる場合もあります。
肺炎、まれに脳炎脳症などの合併症もあります。
治療で抗インフルエンザ薬(タミフル)を服用した場合、異常行動の副作用があるため、48時間は観察する必要があります(タミフルは10歳以上の未成年者への投与は通常は行いません)。
検査について
迅速検査が陽性にでるタイミングですが、発熱後数時間で陽性にでることもありますが、概ね12時間が経過していれば陽性になるようです。
ただし、偽陽性や偽陰性もあり、検査キットでの診断は100%ではありません。
登園・登校の目安
解熱後3日目から可能です。
感染期間:発症後3-4日
潜伏期間:1-3日
予防接種の有効性・副作用
ワクチンは有効と考えられます。
重度の卵アレルギーのある方は、接種後に強いアレルギー反応がでる可能性もありますので、主治医によく相談して接種すればいいでしょう。
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1章 主な感染症
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麻しん(はしか)
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風しん(三日はしか)
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水ぼうそう
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おたふくかぜ
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インフルエンザ
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ロタウイルス感染症
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溶連菌(ヨウレンキン)感染症
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手足口病
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ヘルパンギーナ
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突発性発疹
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とびひ
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プール熱
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りんご病
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しらみ(頭しらみ)
2章 ママからの質問コーナー〜アイチケット広場ママからの質問に佐藤 恒先生が答えます〜
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