喘息との正しい付き合い方
2章 喘息は「慢性疾患」です
おちいりやすい喘息の悪循環
症状が落ちついた=治った?の誤解
喘息は、高血圧や糖尿病と同じように、長期的な治療が必要な慢性疾患と考えましょう。喘息の人は発作がなくなると「よくなった」と思いこみがちですが、咳などの症状がなくなっても気道の炎症はまだ治っていません。そうとは知らずに治療を中断してしまうと、気道の炎症は進行し、また発作を起こしてしまいます。さらに、中途半端な治療と発作を繰り返すうちに気道の壁が硬く厚くなってしまいます。
気道がヤケドを起こしているような状態
●正常な気道の状態
●発作が起こっていない時(気道は炎症を起こしている)
●発作が起こっている時(気道はさらに狭くなる)
●気道のリモデリング状態(気道が狭い状態で固定される)
喘息の人の気道はやけどを起こしているようなもの。やけどをして炎症を起こした皮膚が治る過程で硬く厚くなるのと同じように、気道の炎症の治療をくり返すと気道の壁はどんどん分厚くなっていきます。この状態を放置し続けると空気の通り道である気管支の穴が狭い状態で固定されてしまい、空気が入りにくくなってしまうのです。この状態を「気道のリモデリング」と言います。気道のリモデリングが起こると発作が起こりやすくなる、薬が効かなくなるなど、喘息の難治化につながります。
そうならない為にも、医師の指示に従って治療を継続しましょう。
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1章 喘息を正しく理解しよう
2章 喘息は「慢性疾患」です
3章 喘息を上手にコントロールしよう
4章 普通の人と変わらない生活を送るために
喘息との正しい付き合い方