2014年10月解禁「舌下免疫療法」

舌下免疫療法は2014年10月に保険適応が認められた、スギ花粉症の免疫療法です。
スギ花粉を含む「シダトレン」という薬を舌の下にたらして飲みこむ治療法で、皮下免疫療法と比べて痛みがなく、自宅で毎日服用できるので通院回数が減らせるというメリットがあります。

舌下免疫療法

●治療の流れ
【１】スギ花粉のアレルギー検査を行います。
スギ花粉にアレルギーがあることを確認できたら治療を始めます。

【２】1回目の投与のみ医療機関で行います。
スギ花粉のエキスを舌の下にたらしたまま2分間待ち、飲みこみます。院内で30分間安静にして医師が副作用がないかを確認します。

【３】2回目以降は1日1回、自宅にて自分で薬を投与します。
最初の1週間は低濃度の薬を1プッシュから始め、少しずつ薬の量を増やし、8日目からは10倍の濃度の治療液をまた1プッシュから始めて、少しずつ量を増やしていきます。

【４】3週間目から一定量の薬を1日1回投与し、3～5年続けます。
初回の投与だけ医療機関で行えば、その後は毎日自分で服用するのが基本です。通院も月1回で済みます。

●治療費の目安
舌下免疫療法の薬価は、保険適応で1日約30円です。経済的にも大きな負担がないというのもメリットのひとつです。

舌下免疫療法は、今のところ花粉症ではスギ花粉のみに有効ですが、ほかの花粉などへのアレルギー発症や喘息発症のリスクがおさえられるという報告もあります。

※2015年11月からはダニに対する舌下免疫療法も保険適応となりました。
※治療の流れ・価格等は使用する医薬品によって異なります。