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15年後の生存率は60%以下! 正しい知識で正しく治そう「睡眠時無呼吸症候群」

1章 肥満だけとは限らない?意外と身近な「睡眠時無呼吸症候群」

寿命を縮める「危険な病気」と理解しよう

時計

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が一時的に止まってしまう病気です。
睡眠中に10秒以上の呼吸停止(無呼吸)、もしくは、呼吸低下(低呼吸)が1時間あたりに5回以上あり、日中の眠気や睡眠中に目が覚めるなどの症状を伴う場合を睡眠時無呼吸症候群と言います。

さまざまな病気の元となる「睡眠時無呼吸症候群」

睡眠中に無呼吸や低呼吸になると、酸素欠乏の状態に陥ります。ひどい場合には、睡眠中の酸素濃度が高山の薄い酸素で苦しくなるような、まるでエベレストの頂上で過ごすのとほぼ同じくらいに下がることもあります。これは、一晩中、マラソンで全力疾走しているようなもので、心拍数や血圧が上がり、心臓や血管に大きな負担をかけることになってしまいます。

長期にわたり、心臓や血管への負担がかかると、血管が硬くなり、動脈硬化を引き起こしたり、心臓の筋肉の肥大化や心臓自体の拡張が起こり、心臓の機能が悪くなったりもします。一旦、硬くなった血管も大きくなった心臓も、その状態から悪化することはあっても良くなることは非常に難しいとされています。その結果、高血圧、不整脈、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血といった合併症を引き起こすリスクが高まってしまうのです。

15年後の生存率は60%以下!

睡眠時無呼吸症候群は、いつ発症したのかが、不明確であることが多いのですが、通常、発症当初はいびきくらいで特別な症状が出ているわけではありません。しかし、発症してからの年数(罹病期間といいます)が増えるにつれて合併症のリスクが高まるとされています。睡眠時無呼吸症候群の人は、健常な人に比べて心臓血管系の病気が2~3倍起こりやすいと言われており、海外の大規模な調査によると「重症な睡眠時無呼吸症候群を15年以上放置すると生存率が60%以下になる」という報告(SLEEP, Vol. 31, No. 8, 1071-1078 2008 SDB and Mortality: The Wisconsin Sleep Cohort-Young et al)もあります。このように、睡眠時無呼吸症候群は命にかかわる深刻な病気なのです。

- index -

1章 肥満だけとは限らない?意外と身近な「睡眠時無呼吸症候群」

2章 「睡眠時無呼吸症候群」はパートナーしか気づけない

3章 手遅れになる前に!検査・治療に付き添う

4章 「睡眠時無呼吸症候群」の予防・改善-「あいうべ」体操

15年後の生存率は60%以下! 正しい知識で正しく治そう「睡眠時無呼吸症候群」

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