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15年後の生存率は60%以下! 正しい知識で正しく治そう「睡眠時無呼吸症候群」

3章 手遅れになる前に!検査・治療に付き添う

自宅でできる「簡易検査」と医療機関で行う「精密検査」の違い

病院

睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合、まず、自宅でできる「簡易検査」から行います。そして、簡易検査でより詳しい検査が必要と診断された場合は、医療機関に一泊して睡眠と呼吸の質をチェックする「精密検査」を行います。

診断と治療に出てくる「無呼吸低呼吸指数」とは?

簡易検査も精密検査も、ひと晩を通して1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数を検査します。無呼吸と低呼吸の回数の合計を「無呼吸低呼吸指数」と言い、簡易検査では「pmAHI」、精密検査では「AHI」という呼び方で、重症度を分類しています。
また、pmAHIとAHIの数値は、睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療法とされる「CPAP(シーパップ)治療」が保険適応となるかどうかの指標にもなります。

■検査から診断の流れ

検査から診断の流れ

簡易検査(pm:ポータブルモニター)

■検査費用:3000円前後
医療機関から検査機器を借りて、自宅で行う検査です。手の指、鼻の下、胸の3箇所にセンサーを付けて、いびきや呼吸の状態から睡眠時無呼吸症候群の可能性を検査します。

簡易検査の結果は、次のように分類されます。

  • pmAHIが40以上⇒精密検査に進む。もしくは、眠気などの自覚症状があればCPAP治療の保険適応。
  • pmAHIが15以上40未満⇒精密検査に進む。
  • pmAHIが5以上⇒要経過観察。もしくは精密検査に進む。
  • pm AHIが5未満⇒正常範囲内。

精密検査(PSG:終夜睡眠ポリグラフ検査)

■検査費用:10000円前後
簡易検査で詳しい検査が必要だと判断された場合、医療機関で行う1泊2日の精密検査を行います。精密検査では、脳波や心電図の測定などを行い、睡眠と呼吸の状態を調べます。仕事終わりの夜に入院し、朝出勤前に退院できるように配慮されている医療機関もあります。

精密検査の結果は、次のように分類されます。

  • AHIが20以上⇒CPAP治療の保険適応条件が満たされ、すぐに治療が始められる。
  • AHIが20未満⇒CPAP治療以外の治療法(マウスピースなど)を検討する。または治療の対象外となる。

なぜ精密検査が必要なの?

簡易検査は自宅でできる便利な検査ではありますが、精密検査よりも精度が劣るため正確な数値が反映されない場合があります。簡易検査でのpmAHIが15(軽症)だった人が、精密検査をしたらAHIが50(重症)もあったというケースも少なくないのです。つまり、簡易検査の無呼吸指数pmAHI≠精密検査の無呼吸指数AHIなのです。医師に精密検査を勧められた場合は、必ず検査を受けるようにしましょう。

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1章 肥満だけとは限らない?意外と身近な「睡眠時無呼吸症候群」

2章 「睡眠時無呼吸症候群」はパートナーしか気づけない

3章 手遅れになる前に!検査・治療に付き添う

4章 「睡眠時無呼吸症候群」の予防・改善-「あいうべ」体操

15年後の生存率は60%以下! 正しい知識で正しく治そう「睡眠時無呼吸症候群」

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