脳の誤動作が肩こりの原因だった! 日常生活にも役立つ「脳の感覚トリック」を探る
1章 なぜ肩こりが起こるのか?
ジストニアが起こる仕組みは肩こりに似ている!?
ジストニアとは
ジストニアは、脳や神経系統の何らかの障害により、自分の意志とは反して、筋肉が収縮したり硬くなってしまう疾患です。
ジストニアの患者さんは、正しい五感の情報が充分に脳に伝わらないため、筋肉のバランスを保つことが難しいのです。筋肉のバランスが保てないため、目を開けようと思っているのに閉じてしまうというような脳の誤作動から、このような症状が起きているといえます。
脳からの正しい情報を取り戻し、ジストニアの症状を軽減するために、「感覚トリック」というものが使われます。
「感覚トリック」を利用してジストニアの症状が軽減
例えば、書痙というジストニアでは、字を書こうとすると指が勝手に思わぬ方向に動いてしまうことがあります。その場合、字を書くという感覚入力が脳に伝達していないので、脳がきちんと作動できず字が書けなくなってしまうのです。そこで、親指を反対の手で押さえる「触る」というタッチの情報が入るだけで、字がすっと書けるようになることがあります。これが感覚トリックになります。
その他にも、手を顎の辺りにおくことで、首が曲がっている人がまっすぐ向くことができる。サングラスをかけるという感覚情報で、眼瞼痙攣がよくなることがある。また、光が入らないようにする視覚の感覚を変化させることで、眼瞼痙攣がよくなるということがあります。
感覚情報を調整できないことから、肩こりやジストニアの症状がでてきているといえるでしょう。
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1章 なぜ肩こりが起こるのか?
2章 肩こりの原因「脳の誤作動」はどうやって防ぐ?
3章 感覚トリックを日常の生活に取り入れる
脳の誤動作が肩こりの原因だった!
日常生活にも役立つ「脳の感覚トリック」を探る