喫煙者もタバコの被害者! 「やめたくてもやめられない」を理解して家族の禁煙をサポートしよう!
2章 タバコを「やめたくてもやめられない」を理解しよう
「一生吸い続けたい」という人はいない
この世の中に「タバコをやめる気がまったくない」という人はいません。どこかに「できるならやめたい」という気持ちを持っています。
それを確かめる良い方法は「禁煙したい度」の点数をつけてもらうことです。
『今すぐやめたい』が10点、『一生吸い続けたい』が0点だとして、「やめたい気持ちは10点満点のうち何点くらい?」と、聞いてみましょう。
日頃、「やめる気はない」と言っている人でも『0点』と答える人はまずおらず、低くても『2点』や『3点』と答える人が多いのです。
そして、2点という答えだったらこんな風に聞き返してみましょう。
・0点ではなく2点なのね!その理由はなぜ?
2点『しか』ではなく、2点『も』あることに着目して質問をすると、「最近、タバコの値段が上がってきから」「子どもが生まれたし」など、タバコをやめたい理由が出てくるはずです。
●失敗してしまうケース
聞き方を失敗してしまう人は、「2点」という答えを「3点」や「4点」に引き上げようとして「なんでそんなに点数が低いの?」「やめる気はないの?」など、タバコをやめない理由を聞いてしまいます。「ストレス発散になるから」「職場でみんな吸っているし」など、タバコをやめたくない理由が出てきてしまい逆効果です。
禁煙への関心が高まってきたら
「やめたいけど、やめられない」という問題を一緒に考えてみましょう。タバコを吸うメリットとデメリットをできるだけ多く聞き出し、箇条書きにします。
◆タバコをやめたくない理由(メリット)
hetd |
---|
・気持ちが落ちつく ・仕事がはかどる ・みんな吸っているから |
◆タバコをやめたい理由(デメリット)
hetd |
---|
・体に悪い ・お金がかかる ・家族の健康のために |
このように整理すると、タバコを吸い続けるとどんな不都合があるか、タバコをやめるとどんな利益が得られるかが明確になります。この時に「タバコを吸うことはニコチン切れのストレスを解消しているだけなんだ」ということを本人に気付いてもらいましょう。禁煙の動機がより高まるはずです。
どのような禁煙方法を選ぶにしても、本人の口から「この方法で禁煙する」と宣言してもらい、自力で禁煙する意思を持ってもらうことが大切です。
まずは、市販のニコチンガムやニコチンパッチなど、薬局で替える禁煙補助薬で試してみるのも良いでしょう。
より禁煙の成功率を高めるのであれば、医師のサポートが受けられる禁煙外来に相談するのがおすすめです。