それぞれの状態に応じた治療を

ニキビには白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビとさまざまな種類があり、段階によって治療法が異なります。

一般的なニキビ治療は、薬物治療が中心です。外用薬（塗り薬）としては、アクネ菌に対する抗菌作用を持つ薬や、毛穴のつまりをとって角化を抑える薬を使用します。さらに必要に応じて、内服の抗菌薬や漢方薬、胃薬、整腸剤、ビタミン剤を併用することもあります。漢方薬はニキビができにくい体質に改善することを目的にしたものです。大人の女性の場合、生理周期と連動してニキビができたり、悪化したりすることが多く、ホルモンバランスを体の内側から整える漢方薬が有効です。

ニキビの炎症がひどく化膿している時には、圧出器具を使ってニキビの中にある膿や皮脂を押し出す治療を行います。また、できるだけ早くニキビの赤みやニキビ跡を薄くしたいという場合は、自費診療のケミカルピーリングやレーザー、光治療などの選択肢もあります。ケミカルピーリングとは、皮膚に薬剤を塗布して古い角質を取り除くことで、肌のターンオーバーを促す治療法です。保険診療だけでは改善が難しいニキビにも効果が期待できますが、保険外診療のため治療にかかる費用はすべて自己負担となります。保険診療のみでニキビの改善をめざすのであれば、やはり早めに治療することをお勧めします。