15年後の生存率は60%以下! 正しい知識で正しく治そう「睡眠時無呼吸症候群」
1章 肥満だけとは限らない?意外と身近な「睡眠時無呼吸症候群」
「仕事のミス」や「交通事故」を招くことも
夜間に無呼吸が起こると、脳は酸素欠乏という生命の危機を感じて、無意識に何度も目が覚めるという反応を引き起こします。これを覚醒反応といい、睡眠の質を悪化させる原因になっています。よって、質の高い睡眠がとれないため、昼間に眠気が出てしまい日常生活にも支障が出ます。特に、仕事や勉強においては集中力や注意力の低下によるミスの増加や学業成績の伸び悩み、時には交通事故を招くこともあります。また、睡眠不足によるイライラからうつ病になる方も多く、うつ病の発症リスクは健常者の約2倍とも言われています。このように睡眠時無呼吸症候群は社会的な損失にも影響を与える病気なのです。
睡眠時無呼吸症候群がもたらす社会的な問題点
- 仕事の作業効率が落ちる
- 会議中に寝てしまう
- 学校の成績が悪くなる
- 居眠り運転をしてしまう
- やる気が起こらない
など。
居眠り運転による交通事故率は健常者の7倍
ある調査によると、睡眠時無呼吸症候群の人が居眠り運転で交通事故を起こす確率は健常者の約7倍であると報告されています。
2003年2月には、山陽新幹線の運転手が居眠り運転を起こし、検査によりこの運転手が睡眠時無呼吸症候群であることが判明しました。結果的には大事故には至りませんでしたが、一歩間違えたら大惨事になっていたかもしれません。
このように、睡眠時無呼吸症候群は本人だけでなく他人の命まで危険にさらしてしまうことがあるのです。
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1章 肥満だけとは限らない?意外と身近な「睡眠時無呼吸症候群」
2章 「睡眠時無呼吸症候群」はパートナーしか気づけない
3章 手遅れになる前に!検査・治療に付き添う
4章 「睡眠時無呼吸症候群」の予防・改善-「あいうべ」体操
15年後の生存率は60%以下!
正しい知識で正しく治そう「睡眠時無呼吸症候群」