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「そのうち治る」が治療の機会を逃す。 早めに病院に相談して「夜尿症」を卒業!

2章 夜尿症の治療方法

どんな治療をするの?具体的な治療法は?

家族

夜尿症と診断され治療をすることになった場合、最初に生活指導を行います。生活指導をしばらく行っても改善が見られない場合は、積極的治療として、薬物治療やアラーム治療を行うのが一般的です。

具体的な治療方法

■生活指導

  • 昼間は十分水分をとって規則正しく(6回以上)トイレに行く習慣をつけるようにする。
  • 便秘をしないように食物繊維の多い食事を心がける。
  • カフェインの入っている飲み物、多量の牛乳、ビタミンCの過剰摂取は控える。麦茶や水を飲むようにする。
  • 夕食後に水分を取りすぎない。寝る前にトイレに必ず行って排尿する。
  • 夜中に無理やり起こさない

便秘気味な子どもに夜尿症が多くみられますので、便秘改善も重要です。
また、おしっこがどれくらいもれているかという排尿日誌も記録していきます。

■薬物治療

  • 抗利尿ホルモン(デスモプレシン)
  • 抗コリン薬(内服薬/テープ薬)
  • 三環系抗うつ薬(イミプラミンなど)

基本的には、抗利尿ホルモンを使用し、残りの薬に関しては、症状を見ながら必要であれば使用していきます。

■アラーム治療

おねしょアラームは、寝る前にお子さんのおむつやパンツにおねしょアラームのセンサーをセットし、夜中におねしょでパンツがぬれるとアラームが鳴る仕組みです。
アラーム治療は有効率が60-70%で、薬物治療より再発が少なく、おねしょの第一選択治療として世界的に認められている治療です。(日本ではアラーム機器そのものは保険適用外、診察は保険適応です。)

アラーム治療のやり方

アラームが鳴ったらすぐにお子さんを起こし、下着を交換します。しっかりと覚醒させるためにトイレに連れて行き、おしっこが残っていれば完全に排尿させます。おねしょをしたタイミングで起こすことが脳の訓練にもなり、夜間に膀胱にためられる尿量が増え改善につながります。アラームが鳴ったタイミングで覚醒刺激を与えることが重要です。
アラーム治療は最低3ヶ月間治療を継続してから、治療効果を判定することになります。3か月程度を目安に改善が見られない場合は、薬と併用する場合もあります。

アラーム治療は効果が現れると、おねしょの回数が2回から1回に減ってきたり、アラームの鳴る時間も、夜中の12時だったのが明け方の5時位にずれてきたりします。これは、治療の効果が現れているサインといえます。最終的に朝までアラームが鳴らなければ、おねしょをしなかった日となります。
治療を続けていると、このような日が徐々に増えていきます。アラームの時間がずれる、おねしょの回数が減る、おねしょをしない日が増えることが改善の傾向といえます。
また、最初は効果がでないと思っていても、2~3ヶ月目に突然、効果が現れだすこともあります。
もどかしいようですが、日々、治療を積み重ねていくことで、おねしょが改善に向かっていきます。

以上のような治療方法がありますが、治療方法については、担当の先生と相談して決めると良いでしょう。

- index -

1章 おねしょを軽く考えていませんか?夜尿症の正しい知識を理解する

2章 夜尿症の治療方法

3章 夜尿症が与える子どもへの心理的影響

「そのうち治る」が治療の機会を逃す。 早めに病院に相談して「夜尿症」を卒業!

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