子どもの風邪(カゼ)と間違えやすいお薬の話
1章 風邪(カゼ)とは
一緒にしてしまいがちな「バイキン」~ウイルスと細菌の違い~
「バイキン」には二つの種類がある
「手にはバイキンがたくさんついているから、よく洗わないとダメだよ!」というフレーズをお子さんに使っている方も多いと思います。でも、このバイキンに「ウイルス」と「細菌」という二つの種類があることを意識している方は少ないのではないでしょうか。風邪(カゼ)を正しく理解するうえで、この二つの違いを知る事はとても大切です。
自分自身で分身を作る「細菌」
細菌は、それ自体がひとつの細胞で、分身を自分で作って増えることができます。細菌に都合の良い温度や湿度などの条件が整っていると分身を作る速さが増し、どんどん数を増やしていきます。
私達の身のまわりにもともと細菌が多く存在していますが、人の持っている免疫力で抑えつけることができます。ところが、免疫力で抑えきれないくらいの細菌や、少しの量でも悪さができる細菌が体内に入ると、体調を崩してしまいます。
細胞に入りこんで乗っ取る「ウイルス」
一方、風邪(カゼ)の元となるウイルスは細菌よりもはるかに小さく、自分の力だけで分身を作ることはできません。他の生物の細胞に寄生し、その細胞の仕組みを利用して自分のコピーを作らせ、どんどんと次の細胞を乗っ取ります。ウイルスのいくつかは、非常に少ない数であっても爆発的に増えます。だから、インフルエンザウイルスやノロウイルスなどは大規模な範囲で流行しやすいのです。
症状の発生は免疫力と体力次第
人間の体は、ウイルスにも細菌にも免疫力と体力で戦いますので、それらが低下している時には体調を崩しやすいです。加えて、子どもやお年寄りはもともと免疫力と体力が低いので注意が必要です。同じ「バイキン」に感染しても、症状が強く出る人、弱く出る人がいますが、それは免疫力と体力に左右されることが大きな要因となっています。
- index -
1章 風邪(カゼ)とは
2章 子どもの風邪(カゼ)と、お薬の間違えやすいポイント
3章 子ども達の病状は急変しやすい!だからこそ、子ども達の訴えをパパ・ママも子どもの気持ちになって一緒に考えよう!
子どもの風邪(カゼ)と間違えやすいお薬の話