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子どもの風邪(カゼ)と間違えやすいお薬の話

3章 子ども達の病状は急変しやすい!だからこそ、子ども達の訴えをパパ・ママも子どもの気持ちになって一緒に考えよう!

子どもの状態が悪くなったと感じたら、難しく考えず親の直感で受診をして!

体力は人間のガソリン?

ドクター

人の体を車に例えてみると、「体力」はガソリンです。ガソリンはガソリンタンクに常に補充されていてガソリンがなくなれば車は走ることができません。
子どもは、ガソリンタンクの容量が小さいためガソリンタンクがなくなりやすいのが特徴です。短期間の周期で体力がなくなったり回復したりを繰り返すため、容態が急変しやすいのです。
大人はガソリンタンクの容量が大きいため、体調を崩しても急激に容態が悪くなることは少ないです。この点で、大人と子どもは違うということを覚えておきましょう。

ガソリンタンク小
ガソリンタンク大

子ども達の訴え、「頭が痛い」「お腹が痛い」「しんどい」は分かりにくい!?

大人は、病気で訴える子どもの表現を理解しようと必死に頑張ります。まして、乳児が相手となれば「○△□!×○!」と言葉になっていない音が多いので、なおさらです。
では、どうやって子どもの訴えを聞いてあげれば良いのでしょうか?一小児科医である僕は、子どもの目を見ながら(目は口ほどに物を言う!)、表情をみる(今目の前で痛みを感じている顔をしているか?しんどそうな顔をしているか?)ことを行いつつ、子ども達が訴えている場所だと思うところに指や手のひらを置いて「ココ?」と聴いて、診察をしています。つまり、話し言葉をほとんど使わずに「身振り言語」でやり取りをするということです。
子ども達は(当然ですが)言葉を知らずに生まれてきます。だから、小さい子どもであればあるほどに、適切な言葉で自分のつらさを表現することができません。しかし、大人でも母国語が通用しない国で、その国の言葉をほとんど理解できていない状況において、医療機関にかかることがあればどのように症状を訴えますか?僕であれば、相手の目を見ながら、必死に身振り言語で、知っている少ない言葉を駆使して、自分の訴えを理解してもらうことに全力を尽くします。でも、症状が過去と今のどちらにあるのか、それとも過去から今に至って続いているのかを説明するのは「身振り言語」だけでは無理な感じがしますね。

育児本に書かれている文字よりも、親としての自分達の直感を優先して受診を!

先に挙げた通り、子ども達は体力と免疫力が低く、自己表現も十分にできません。だからこそ、話せる「大人」目線で考えず、話せない「子ども」目線で我が子のつらさを受け止めてあげてください。我が子を連れて医療機関を受診されるとき、パパ・ママに医学的な用語での説明は必須ではありません。「おでこ辺りが痛そう」、「目がつらそう」、「息がしんどそう」、「寝られてなさそう」、「お腹の下の辺りが痛そう」、「なんとなく昨日より悪くなった気がして不安だから」、「急に顔色が悪くなった」で十分です。体調を崩したとき、子どもの異変に気づいてあげられるのはそばにいるパパ・ママです。医療に関する専門職でなくとも、子どもから見れば、パパ・ママは我が子にとって「世界で一番の専門職」ですから、育児本に書かれている文字よりも、親としての自分達の直感を優先して受診をしてください。

余談ですが、鼻汁を吸ってあげるときにはご注意ください(笑)。例え、それが大変意味のある行為(鼻水に含まれるウイルスを外に出すのを手伝う行為)であったとしても、その行為の意味が理解できない子どもは「パパ・ママ!?急に鼻に何を突っ込むねん!ビックリするやんけっ!!」と心で思っている…かもしれませんから。

- index -

1章 風邪(カゼ)とは

2章 子どもの風邪(カゼ)と、お薬の間違えやすいポイント

3章 子ども達の病状は急変しやすい!だからこそ、子ども達の訴えをパパ・ママも子どもの気持ちになって一緒に考えよう!

子どもの風邪(カゼ)と間違えやすいお薬の話

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