アイチケット広場LOGOマーク

< ドクターズコンテンツのトップへ戻る

子どもの風邪(カゼ)と間違えやすいお薬の話

2章 子どもの風邪(カゼ)と、お薬の間違えやすいポイント

風邪(カゼ)薬はいる?いらない?

風邪(カゼ)の本当の特効薬は「質の良い睡眠」をとること!

薬

風邪(カゼ)は本来、人間の免疫機能によって自然治癒するもので、基本的に薬は必要ありません。つまり、一番大事なのは「風邪(カゼ)はよく寝たら治る!」という原則は「今も昔も同じ」という事実ですね!しかしながら、「よく寝たら」は単に時間が長い睡眠を意味している訳ではなく、「質の良い睡眠」が不可欠であることを意味しています。「質の良い睡眠」が「風邪(カゼ)=空気や飲食物の通り道の表面(粘膜)に一時的(1週間前後)に傷害(ダメージ)を与える程度のウイルス感染」の粘膜傷害を修復することは周知の事実です。では…

hetd
・「いびき」が大きすぎる
・「夜泣き」が目立ちすぎる
・「寝相」が悪すぎる
・「寝汗」がすごすぎる

と、ご両親が感じるような睡眠は果たして「質の良い睡眠」なのでしょうか?大人においては「鼻づまり」やそれによる「睡眠障害」「日中の急に眠くなる症候群」「肥満」などは、「質の良くない睡眠」との関連性が問題視されています。子ども達においても同様ではないでしょうか?
だとすれば、「風邪(カゼ)薬」の役目は何でしょうか?「極めて平凡かつ標準的な」一小児科医の私としては、こう位置付けます。「質の良い睡眠」をもたらす薬であると。

つまり、一般的に「風邪(カゼ)薬」と呼ばれる「西洋薬」と「漢方薬」の区別をせずに

hetd
・「鼻づまり」を良くする
・つらそうな「咳」を楽にする
・しんどい「ゼーゼー(喘鳴)」を軽くする
・寝づらい「お腹」の痛みを和らげる
・不快な「吐き気」を抑える

が、全て「風邪(カゼ)薬」であると考えます。

hetd
・くしゃみをする
・咳をする
・吐く
・下痢をする

は、人間がもともと持っている「自然治癒能力」にあたる免疫の大事な部分です。でも、それが「質の良い睡眠」を邪魔する程度になると、かえって良くありません。「何事もほどほどが肝心」ですね。

結論から言いますと、「風邪(カゼ)薬」はウイルスそのものに効くわけではありません。 風邪(カゼ)の治療には、免疫力を高めるためにも「質の良い睡眠」を取ることが何よりも大切なのです。ただし、風邪(カゼ)症状の程度はさまざま。その人、その時の程度で変わるので、信頼しているかかりつけの先生に相談してもらうことが大切であることを強調しておきます。

また、先ほど「カゼウイルスそのものに直接効く」薬はないかのようにお伝えしましたが、「インフルエンザ専用の風邪(カゼ)薬」である服用する薬「タミフル」や吸う薬「リレンザ」「イナビル」などの存在は例外です。なんせ、「流行性感冒=インフルエンザ=世界で一番流行る風邪(カゼ)」だから、「特効薬」の存在は大きいですね。

たかが風邪(カゼ)、されどきつい風邪(カゼ)…だから、ワクチンを受けて軽くしたい!

カゼウイルスの中にはインフルエンザウイルスやロタウイルスなど、重症化しやすいものも見受けられます。このような手強いカゼウイルスに対抗する一つの手段として「ワクチン」があります。ウイルスの一部、あらかじめ弱くしたウイルスを「ワクチン」として体内に入れておくと、そのウイルスに対する免疫ができ、再びそのウイルスが入ってきた時、迅速に防御反応が働きます。つまり、そのウイルスに感染しても、なるべくきつくならないようにするのが目的です。

- index -

1章 風邪(カゼ)とは

2章 子どもの風邪(カゼ)と、お薬の間違えやすいポイント

3章 子ども達の病状は急変しやすい!だからこそ、子ども達の訴えをパパ・ママも子どもの気持ちになって一緒に考えよう!

子どもの風邪(カゼ)と間違えやすいお薬の話

このページが役に立ったらシェアお願いします。

サイト内検索

ドクターズコンテンツのトップへ戻る